
最近、体外受精において、治療費の支払いに「成功報酬制度」を導入しているクリニックが増えてきました。
一般の体外受精の費用よりも安く料金が設定されており、妊娠に至らなければ成功報酬は支払わなくても良いので、一見すると料金的に安く済む気がしますよね。


しかし、一概に安くなるとは言い切れません。
従来の体外受精の治療費は、凍結胚を使用せずに採卵から胚移植までおこなってだいたい35万円前後です。
成功報酬制度を導入しているクリニックの成功報酬以外の治療費は、私が調べた5つの病院の平均で13万円でした。
そして妊娠した際に支払う成功報酬の金額の平均は33万円です。
凍結胚を利用して移植した場合はどちらのタイプの病院も治療費はそれほど変わらず、13万円ほどです。
これらの金額を元に、実際安くなるのか高くなるのか検証した結果は以下のようになりました。

1) 1回の体外受精で妊娠が成立した場合
従来の料金体系の病院・・・35万円
成功報酬制度導入の病院・・・13万円+33万円=46万円
2) 3回の体外受精(何れも凍結胚使用せず)で妊娠が成立した場合
従来の料金体系の病院・・・35万円×3回=105万円
成功報酬制度導入の病院・・・13万円×3回+33万円=72万円
3) 1回目採卵し卵子凍結、2・3回目は凍結胚を使用し3回目に妊娠成立した場合
従来の料金体系の病院・・・35万円+13万円+13万円=61万円
成功報酬制度導入の病院・・・13万円×3回+33万円=72万円
かなりざっくりとした計算しかしておりませんので、実際には、凍結胚の保存にかかる料金なども出てきます。
1回で成功すれば圧倒的に従来型の料金体系の病院の方が安く済みますね。

また、凍結胚を利用した場合も、従来型の病院の場合、治療費がグンと安くなるのに比べ、成功報酬制度導入の病院の場合、なぜかあまり料金が変わらないため、従来型の料金体系の病院の方が安くすむ可能性があります。

但し、採卵しても胚を凍結できず、何度も採卵から体外受精を繰り替えす場合は成功報酬制度を導入している病院の方が安くなるでしょう。
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